ちょうど1年ほど前、こちらのブログで
『呼吸法がいかに重要か?』
『口呼吸と鼻呼吸』
について書きました。
昨日「ヴォイストレーニング®」において、一番大切な呼吸法に関して、
思うところがありました。
本日もう一度こちらで、少し加筆した内容で、再度、ご紹介します。
専門用語は難しいので、ここでは、なるべくわかりやすい言葉で説明
したいと思います。
【呼吸ひとつで体温がかわる】
ヨガやピラティス、実際に取り組んでいらっしゃる方も多いと思います。
MIYAKOもヨガのインストラクター資格を取得する為に100時間コースを
受講した経験がありますが、あの時は毎日、本当に代謝が上がりました。
「呼吸って凄いな」という経験を身を以て体感したのです。
これは、ヨガの基本は「腹式呼吸」にあるということは有名です。
ヨガにおける「腹式呼吸」は、吐いて、吸って、吐く。
空気を残らず吐き出す事に重点をおきます。
大事なのは息を吐ききること。
呼吸は、吸うことよりも吐くほうがずっと大事で、ともすれば難しい。
「呼吸」という文字も、
「呼」は吐くこと
「吸」は吸うこと
いい呼吸のためには、まず体内に残っている空気を吐き出すことです。
体内に残っている空気?
小学校で習った「呼吸」の基本知識覚えていますか?
「呼吸」はカラダの中の「二酸化炭素」を吐き出して、新鮮な空気を吸い
込みます。
つまり、吸い込んだ空気中の酸素は、赤血球によって「心臓」に運ばれ、
毛細血管が身体の隅々の細胞にまで栄養を運んでくれます。
身体の隅々までに行き渡った酸素が「二酸化炭素」となって、肺に輸送
され、「呼気」として吐き出されます。
体内に残っているのは「二酸化炭素」です。
いつも新鮮な空気の入れ替えを行えば、血液もカラダの細胞もイキイキ
するんですね。
カラダって凄い!
そうそう、ラジオ体操の深呼吸。
子供の頃から、毎朝の定番ですね。
わたしたちは、あれが身に付いていますから、大きく口をあけガバ〜っ
と吸うことを無意識に行っています(笑。
でも、まず吐ききる。
これ、意識してみてください。
ぜひ今日からは、息を吸って〜と言われたら、まず吐いてみてください。
深呼吸する時も、吐いてから吸ってみてください。
この呼吸の流れを意識することにより、より深く全身に酸素や栄養分が
いきわたるような感覚で「呼吸」ができます。
さて、「呼吸」の基本は
1)息を吐く
2)息を吸う
ということはおわかりいただけましたね??
ここで登場するのが、『鼻呼吸』です。
ヴォイストレーニング®では、
1)口で息を吐く
2)鼻で息を吸う
3)そして口で吐く
ことが基本となります。
そして、より深い呼吸のために「腹式呼吸」があります。
(今日は、この腹式呼吸についてはご説明はしません)
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では、『鼻呼吸』のすばらしいところとは、どんなことでしょう?
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1)呼吸法で低体温や気管の冷えを防いでくれる
鼻の内側の構造には、特殊な機能が備わっています。
そのひとつが鼻腔の「温度湿度調整機能」です。
『口呼吸』で口から吸い込んだ息は、気管や肺、声帯を冷やします。
それらを冷やすこと=機能低下を招きます。
しかし『鼻呼吸』で鼻から寒気を吸い込んだ場合は、鼻腔空間の甲介と
いう器官が、外気が気管に達するまでに体温と同じ温度に加熱してれて
おまけに、90%まで加湿して肺に届けてくれます。
体を冷やさない機能が「鼻呼吸」にはあるのです。
2)鼻呼吸でウィルスや病原菌の体内侵入を防ぐ
『鼻呼吸』は、鼻の中の繊毛(鼻毛)やリンパ液(粘膜)が悪い細菌や
ウィルス、アレルゲンや病原菌などの有害物質を、体内に侵入させない
という働きをしてくれます。
『口呼吸』は無防備な状態なわけですから、それらの体内への侵入経路
として、非常に危険なわけです。
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ですから、「呼吸」の基本を教える「ヴォイストレーニング®」では、
この「鼻呼吸」と「口呼吸」の違いと注意喚起を行わずに指導という
のは、非常に危険であり、口呼吸を3~4回行わせただけでも、ノドが
痛くなったり、大きな負担がかかるということを、指導者は必ず伝え
て欲しいのです。
カラオケで言えば、「口呼吸」で一曲歌ったら、声はカサカサ!
数曲うたったら、大変なことになることは想像できますね?
もちろん、人間は鼻呼吸だけではなく、口呼吸もしています。
話す時も歌う時も、口呼吸が混ざります。
お医者様にお尋ねしたら無意識に鼻7:口3、人によって若干の差が
あるが、これくらいの割合で、無意識に使っている。
でも、だからといって、「口呼吸」がいいわけではありません。
口呼吸は万病の元であるとも言いますから、鼻呼吸の習慣をつけて
ほしいというのが、お医者様からのアドバイスです。
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百害あって一利無しの『口呼吸」
ぽか〜〜んと口を開けている人、または息継ぎを口でしてしまう人は
要注意ということです。
また、現代社会では「口呼吸」の人が多いのが実情です。
花粉症や鼻炎などで、鼻呼吸するのが難しい、苦しいという方もいら
っしゃるので、まずはゆっくりでいいので、鼻で息を吸い込むことを
意識してみてください。
「ヴォイストレーニング®」は、いい声になるための基本だけでなく、
すべての人の健康に役立つものであるということです。