ゴンドラの唄


ゴンドラの唄
作詞:吉井勇/作曲:中山晋平/1915年(大正4年)
編曲:小泉宏

作詞家の吉井勇によると、アンデルセンの長編小説『即興詩人』の文中、ヴェネツィアの水夫が歌っていた民謡をかの森鴎外が翻訳したものを元に、歌いやすく書き直したとされています。その頃、ベネツィアでは流行歌の歌詞に「人生は短いぞ!さぁ楽しもう!」という内容が多かったようです。
また、この曲はこの頃の日本の曲には少ない、8分の6拍子という珍しい拍子で、これはヴェネツィアのゴンドラの舟歌「バルカロール」も同じ8分の6なのだそうです。
日本の歌の世界にはない拍子のエッセンスが盛り込まれ、どこか異国の水辺をゆく舟の絵画的な切なさ、夕陽が沈み一日が夜に帰ってゆく情景が思い浮かぶ、おしゃれな歌になっているのですね。

「命短し 恋せよ乙女」
インパクトのある歌詞です。
黒澤明監督の「生きる」で知り、その後も幾度かCMやNHKのアンとマッサンでも劇中歌として流れておりました。
歌詞の内容を知るにつれ、応援歌でもあり恋愛讃歌であり、その裏には世界中で戦争があった時代のことなのかと思ったり、深いものを感じざるを得ません。

レコーディングでは、8分の6の拍子を流れるように感じながら、メロディーの美しさ、明るさ、心地よさを表現してみました。また、アレンジ面では、途中でリズムチェンジがありますので、歌詞にある恋への憧れやドキドキ感がうまく表現され、とても心地よく聴いていただけるのではないかと思っています。

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ヴォカルグループ・エクセランド

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