雨がやんだら


雨がやんだら
作詞:なかにし礼/作曲:筒美京平/1970年(昭和45年)
編曲:小泉宏

この年代の楽曲になりますと、実際にTVでご本人の歌唱を聴いたこともあります。
「雨がやんだら」、この曲をアルバム「白い花の咲くころ」に収録したのは、数年前に朝丘雪路さんとお仕事でご一緒した際、「MIYAKOさ〜んお願いがあるの〜一緒に唄ってね」ということで、恐れ多くもステージで並んで唄わせて頂いたのがきっかけです。

大きなステージで歌いましたが、お客様全員がご存知で、皆さまが口ずさんでいらっしゃいました。
心から「あ〜本当にいい歌だなぁ〜すばらしいスケールの大きな歌だな」と改めて感動したのです。
そして、ぜひとも収録したいとリストアップさせていただきました。

演歌とはまた違う“大人の歌謡ポップス”。
名曲はいつも、おしゃれなのですね。

さて子供の頃から知っている曲というのは、改めて詞を読み返すと、「え〜〜〜そういう意味だったのか〜深いなぁ〜」と感動することが多く、この曲もそうでした。
そして、歌詞の奥の物語、浮かぶ映像が他人事とではなく身近なものであり、同じ経験はないのに思い出とダブる、そんな恋愛の普遍性を秘めていることに気づきました。
特別なシチュエーションに見えて、誰にでも当てはまる。だけど斬新な切り口。
当たり前だけど、誰も表現してこなかった。

まさに大ヒットの要素がたくさん散りばめられていることに、改めて感動いたしました。
MIYAKO自身の新しい解釈で、上書き保存されたような感じです。

小泉先生のアレンジは、スゥイートジャズテイストでありながら、ウイットにとんだ仕掛けがたくさんあり、この曲では雨音のような表現されています。

EXCELLANDのコーラスも当時の歌謡曲のそれらしく、ウ〜ワワワ〜ワ〜♪としびれてしまいます。
レコーディングも、色々な意味でMIYAKOが独自に解釈した物が相まって、チャレンジではありましたが、スムーズに安心して終えられました。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
作詞のなかにし礼先生。日本を代表する作詞家・小説家でいらっしゃいます。
鋭い時代を読む目とその作品は、ナイフのように危うく、衝撃的な物語設定や関係性が描かれ続けています。
なかにし先生の作品、歌わせていただきたい曲がまだまだあり、今後も勉強をさせていただきたいと思っております。
さて、なかにし先生とは、永年父が大変懇意にさせていただき、家族ぐるみのおつきあいをさせていただいております。
アルバム「白い花の咲くころ」に「雨がやんだら」を収録させていただいたことをご報告し、CDをお渡しいたしましたら、直々にお電話で「歌ってくれてありがとうね」と、あたたかいお言葉をかけていただきました。
ここ数年、ガンで2度の闘病をされ、表舞台からしばし離れておられましたが、このライナーノーツを書いている本日、二度目のガン治療が無事に終わり、ガン細胞が消えたという嬉しいご報告をいただきました。
お昼には『徹子の部屋』に奥様とご出演、ご報告なさったということは、いよいよ完全復活と期待したいです。
いつまでもお元気でご活躍ください。心よりお祈りいたします。2015/10/19

 

Liner notes TOPへ戻る

ヴォカルグループ・エクセランド

PAGE TOP