大本 京のヴォイストレーニング®


こんにちわ!
ヴォイストレーナー®の大本  京です。
毎週火曜日の夜と、隔週土曜日の午後、恵比寿スタジオで、ヴォイス
トレーニング®のグループレッスンを開催しています。
プロの歌手として活動している人、歌手を目指している人、仕事で声を
使う人など、色々な方が通って来られています。

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(撮影:カメラマン萩庭桂太さん)

 


アメリカの心理学者の論文に

「言葉の内容によって相手を説得出来る部分は17〜18%程度しかなく、
あとは「声」や「話し方」、「表情」や「しぐさ」など、相手の感性に
訴える力によるもの」
とあります。
これは対人関係に於いて、いかに「声が大切か」ということを物語って
います。

人間の顔に表情があるように、「声」にもその時々によって多種多様な
表情があります。
そして、訓練によって磨き上げられた「声」は、十分な説得力を持ち、
聞く人々を完全に魅了していくのです。

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私たちが教えているのは「本当のヴォイストレーニング®」です。
たとえば、多くの方が、『高音を出す=うまい』という信仰のもとに、
競い合うようにカラオケを攻略しています。

たしかに、高音を出す事ができるのはスゴイ事ですし、才能です。
ですが、それが歌い手の満足感にとどまってしまうことは、聴き手に
とって心地よいものであるとは限りません。

また、こう考えてみるとわかりやすいのではないでしょうか。

100m走はスピードを競います。
でも、走り方の基本、原理に沿って、鍛えられた肉体と無駄のないフォ
ームで記録に挑戦します。
自己流で世界記録は塗り替えられません。
そして、ここに表現力、芸術性、アーティスト性は求められません。

スピードスケートはどうでしょう?
基本は絶対に欠かせんませんし、演技力、表現力、本人の卓越した「身体
能力」が求められます。
技と滑りには、一貫して「流れ」が求められます。
しかし、100m走のようなスピードを追求するような事はありません。
バランス、調和が大切であり、そのバランスが美しさや、選手の丁寧さ、
集中力、それが芸術性を高めて行くのではないでしょうか。
トータルが問われます。

では、「歌」はどうでしょう?
高音にフォーカスしますが、これはスピードスケートの4回転ジャンプの
ような位置づけで、たぶん、100m走のスピードではありません。
でもヴォイトレを目指す多くの人は、まるで記録を競う100m走のように、
スピードや記録を競うもののように、ヴォイトレの終着点=高音みたいに
考えている傾向が見られるのです。

高い音を出すだけなら、トレーニングを積めば誰でも上達しますが、身に
つけて自分の「声」として、表現の「武器」として自由自在に、魅力的に
使いこなせるかは、別次元の問題なのです。

高音を否定しているのではありません。

高音も、のどを絞めたような声なら、届いてない中途半端な声、喉に負担
がかかるような出し方となっている声、聴いていても心地よくありません。
どこまでも伸びのある、気持ちの良さ。
まさに、その人の「声」として、忘れられないものであって欲しいのです。

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歌は「自分のものでない」。
聴いてもらうものなのですから、『想いが溢れて、溢れて、歌になる』。
そのときに、「声」に想いを乗せるということを考えて欲しいのです。

あたの「声」を探しましょう。
あなたの「声」を磨きましょう。
あなたの「声」を武器にしましょう。
それが「個声」というものになり、あなただけの表現になります。

だから、声が高いとか、低いとか、そう言う事だけにとらわれないで、
あなたの「声」の可能性を磨きましょう。
あなたの「声」を磨くこと、それはあなたを磨くことです。

「いい声」「悪い声」はありません。

声を磨いて、共鳴が良くなれば、誰でも「いい声」になります。
そしたら、ダイヤモンドが輝きだすのです。
その「個声」で、他の誰でもない「あなた」の存在感が意味を持つ。

これ、大本  京がヴォイストレーニング®を教える中で、一番大切に
考えていることです。

この大切な事を、どうぞ忘れないでください。

 

 

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